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ホンダは馴れ合わずとも馴染む

私はミランに来る前のホンダさんのプレーを良く知らないわけですが、キエーボ戦では献身的守備、ボールを奪われないテクニック、それにチームの攻守の動きにきっちり入っていて、おお!これでりっぱにミランの一員になったんじゃないかな?とおこがましい言い方ですが、そう思いました。右サイドが本来の得意ポジションでなくてもね。チーム自体も(相手がキエーボだとしても)やっとバランスや距離感を見いだして、アイデアを共有できるようになった!って思っていいよね?いいよね? そうあってV字回復して欲しいなあ。

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↑みんなディアボロ化しててコワイよ〜w


そしてセーさんレストラン、フィンガーズでチームみんなとの食事。カカがアップした写真(『Thank you Mr Honda for the sushi class』というカカちんジョーク付き)では隣に楽しそうなホンダさんの姿が!

こうしてきっちりチームでの居場所が確保されたそのせいもあるのか、ガゼッタの独占インタビューにいよいよホンダが答えた! ガゼッタの長年ミラン番記者してるアレッサンドラ・ボッチ姐にインタされたらミランの正規メンバーになった!って実感しますよ…。

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↑2つの腕時計はゴールドのカルティエ。
左腕にイタリア時間のサントス・デュモン・スケルトン(41,300ユーロ)
右腕に日本時間に合わせたタンク(17,400ユーロ)


HONDA D’URTO
「私とセードルフ? 考え方は違う。でも会話はある。そして僕は受け入れる」
「右サイドでのプレーはやりにくかった。でも監督の要求は理解している。お金を稼ぐのに貢献? ミランにとって助けになるなら、それでいい」

ミラネッロ発 イタリア人は日本人のことを礼儀正しく、プロフェッショナルで、よく働き、厳しく節度を保つ国民だと思っている。ケイスケ・ホンダは礼儀正しく、プロフェッショナルで、よく働き、厳しく節度を保つ人物だ。日本人は笑いをとても愛するし、非常に人気のある娯楽番組がたくさんあるのだと彼が語ると、そういう日本人のステレオタイプなイメージを壊そうという彼の意図をぼんやり感じることができる。「でもコメディアンたちだって、番組が終わればマジメ人間に戻るわけでしょ。彼らは人々を笑わせるためにハードに働くんです」。なるほど。

ケイスケ・ホンダはすでに、年に200万ユーロをミランに支払ういくつかの日本企業の関心(ひとつは富士通)をミランに引き寄せている。彼はたくさんのユニフォームを売り、まだ少なからぬ人々が、彼のことをテクニック的に有効な選手という前にビジネス的要員だと考えている。「どうしてそれをわずらわしく思わなくてはならないんですかね? 僕はどんな形でもクラブを助けたい。もしそれで金ができるなら、僕はミランで幸せですよ。でも今はそんなに簡単な時期だとは思っていないですけどね」

—難しい時期に移籍してきましたね:今シーズン、結果はこのとおりです。それにスタジアムには観客が少ない。

「僕にはその雰囲気を判断することはできないです。かつて自分が見ていたサン・シーロは今みたいな感じでしたし。でも僕らがもっといいプレーをしたら、もっと多くの人が来てくれることを願っていますよ。すばらしいプレーをすることとファンたちをスタジアムに呼び寄せることは自分の野心のひとつですから。今の結果については僕らの誰も満足していませんし。でも改善しようと努力し続けているんです。ミランで困難にぶつかるだろうことは、まあわかってました。でも僕はこのクラブをずっと夢見ていたから、ミランを選んだんです」

—数週間前、ウルトラスがあなたのチームメイトたちと話し合いを求めましたよね:当然のことだと思いますか?

「そうは思わないですね。でもこの状況にいるファンたちの気持ちもわかる。たぶんひどいプレーをすれば、説明を求められるのも道理があるってことでしょうね」

—チャンピオンズ・リーグのないシーズンをどう過ごしますか?

「わかりません。でも2シーズン以内にはCL出場できると思ってますから。それに今は重要な目標であるヨーロッパリーグ出場に集中すべきですね」

—イタリアでは、しばしば軽視されてきた大会(EL)に出場するよりもELも無しで、クラブを再建し、新たなサイクルをスタートした方がいいのではと望まれています。

「それにはうなずけない。もっと良くなるにはプレーが必要だし、より多くの試合がプレーを向上させる。特に多くの優秀な選手たちをピッチに立たせるようなクラブにとってはですね。僕らはプロフェッショナルで、週に2試合プレーする準備をしなくてはならないわけです。でももしEL出場権を失ったら、そういう状況をポジティブに捉えなくてはならないし、もっと練習に時間をかけると思いますけど。でもたくさんの試合でプレーする方がいい」

—あなたに対するイタリアメディアの態度はどう思いますか?

「批判されるのはもちろん気持ちよくはないですね。でも書くのは自由ですから。自分としてはもうすぐセリエAの初ゴールが生まれると感じているし、それが自分にとって非常に決定的となる重要な時だと思ってます:僕はミランでチャンピオンになりたくてここに来たんです」

—長い道のりですね…

「わかってます。でもここにはすばらしいプロジェクトがあるし、日本人は辛抱強いですから」

—戦術的観点からも辛抱が必要ですね:日本ではあなた本来のポジションでプレーしていないと言われている。

「僕はセードルフとよく話をしてますよ。彼はすばらしい英語を話すので、話を理解するのが簡単なんです。特に最初は理解できないことがたくさんありました。それで詳細を堀り下げるために彼の部屋に行きました」

—今は理解が深まっていますか?

「最初、右サイドでプレーすることは心地いいとは思えませんでしたね。でもセンターにはカカがいて、いいプレーをしている。だから自分のスペースを見つけなくてはならない。今は以前とくらべてちょっと良くなってますけど。もちろんセンターが僕本来のポジションです:代表やCSKAで右サイドでプレーしたことはありましたが、僕はトップ下が好きですし。でもセードルフは僕が右でプレーするためのクオリティを持っていると言っていて、選手はそういうことに適応しなくてはならない。僕らは違う考えを持っているってことです。話し合うことは大事です。だから僕らはたくさん話す、毎日」

—違う考えを持っているとおっしゃいました。それはどういう?

「カウンターアタックのサッカーとボールポゼッションをベースにしたサッカーがあるというか。全ては監督の好みによるんですが。でもクラブの必要とすることにいかに慣れるかを知ることは重要だと思ってます」

—環境に慣れるのに誰が助けてくれましたか?

「ミラネッロはみんながすばらしい。スタッフはとても優秀ですね。それからたくさんのチームメイトが助けてくれました:なにかわからないことがあるとカカが翻訳してくれるし、ボネーラ、アバーテ、モントリーヴォはアドバイスをくれる。より早く慣れるためにみんな重要ってことです」

—あなたはピッチで時々バロテッリと抱き合っていますね:あなたがたはそんなに違うのに、気があっているような印象が…

ケイスケ・ホンダは非の打ち所のないジャケット、(ひとつは日本時間に合わせた)2つの腕時計、ネクタイに目をやり、笑う:「たしかに僕らの洋服のセレクトやライフスタイルは違います。でもピッチではみんな同じだし、一緒に戦い、笑うことができる。マリオはそのキャラクターでイタリア人たちにすごい感動を与えていますよ」

—あなたはとてもプライバシーを大切にしていますね:ここでは充分尊重されていると思いますか?

「それはまだ判断できない。イタリアに住んで3ヶ月だし、まだそれでは充分じゃない。とにかくミラノは好きです。特にミランが」

—イタリアへ来たとたんに監督が変わって苦しみましたか?

「簡単な状況じゃなかった。でもそれもサッカー選手の人生にはあることですから」

—あなたの代表監督ザッケローニはセードルフとは違いますね。彼にはもっと経験がありますが、言葉は通じにくい。あなたがたの関係は?

「とてもいいです。僕らにはすばらしい通訳がいますし。ザッケローニは有能な監督で、彼と働くことで多くを学びました」

—ナンバーワン、チームのスターでいることの重圧は?

「代表でもCSKAでもナンバーワンじゃなかったですよ。サッカーはチームスポーツですから」

—あなたは国全体の期待を肩に背負ってきました:辛くないですか?

「僕はプレッシャー大好きですし、期待値が高いのも望むところです。自分はそういう性格なんで」

—ミラノのもうひとりの日本人、ナガトモとのデルビーがありますね。日本のファンにはたまらない試合…

「僕はみんなが興奮する試合になることを願ってますね。でも佑都と対戦するなら俺はもっと必死に走らなくちゃならないってわかってます」

—日本人は辛抱強いとあなたは言いましたね:それではイタリア人はあなたに対して充分辛抱強いですか?

「辛抱強さは期待してなかったです:僕は10番を選んだ。豪華なスタイルでミランに迎え入れられた。だから人々が僕に大きな期待をかけているのはわかってます。でも僕は自分自身を信じてる。それに批判で落ち込んだりなんて、まったくしませんから」

(Gazzetta dello Sport 14/04/05 第14面)


ホンダさんの肉声を思い出しながら、ちょっといつもと違う口調にしてみましたw カカちんを通訳に使うなんて贅沢だねー!

以下、妄想ですが。現役時代のセーさんが自分としてはトップ下で典型的10番としてプレーしたいのに、(最晩年とは大違いで)豊富な運動量で守備にも貢献して欲しいというアンチェロッティの要望に答え、左サイドが主戦場だった(そしてトップ下にはルイ・コスタ、リバウド、そしてなによりカカがいた)姿と重なるところがあって、ホンダに右サイドでの適性を見いだしたのかなあ…なんてちょっと思ったりしました。テクニックも攻撃的センスもあってさらに守備にも献身的に貢献してくれるという役割をホンダさんがしてくれたらチームとしても善し、それでホンダさんのミランでの居場所が見つかってくれたら善し。

セーさんの話が長いことが選手間で不評!なんて噂されたけど、ホンダさんは良き話し相手になってそうですね。

私は彼が単に日本人だから…じゃなくて、普通にミランの1選手として良いプレーにキャーって言いたいので、ホンダさんこの調子でがんばって!そしてリトルホンダを上回る楽しいネタもお願いしますw

なお、タイトルの『HONDA D’URTO』なのですが、なかなかうまい和訳できなくて。『URTO』は「衝突」「ショック」「突撃」「対立」などの意味。なので、「異物のようなホンダ」「馴れ合わないホンダ」みたいなニュアンスかなあと想像しました。どうなんだろ。