幻のベッカムが実感できるのか

昨日、ベッカムの代理人がミラノ入り。公式にベッカムが1月からレンタルでミランの選手となることが決定しました。

ベッカム、いま移籍にイエス
さらにリッチなミラン
イングランド人の1月からレンタルはLAギャラクシーが公式にOK。ミランは何の費用もかからない:むしろ稼げる

ミラノ発 ギャラクシーのイエスが届いたのは17時50分。こうしてガッリアーニは2週間ほど前からの噂の中、やっとこう発表することができる:「ベッカムは本当に来た。これはもう夢ではない」とロッソネロ代表取締役は話し、ギャラクシーと契約をしている目当てのイングランド人の2人の代理人と共に、トゥラティ通りで4時間を超える交渉を実らせた。公式にはレンタルは新たに選手登録がなされる1月7日からとなる。しかし、ベッカムは12月29日にはアンチェロッティの起用選手となるだろう:実際に特別な例外として、ドバイの合宿にロッソネロと同行し、親善試合でもプレイできるだろう。それから、おそらく3月まで彼は引き止められる。それはギャラクシーがUSAサッカーの新シーズンを見据えた練習を再開する時だ。その保証も含めて、小さな問題も残っている。そして契約はクリスマスまでにサインされるだろう。しかしレンタルの合意は昨日なされた。「完全移籍に関しては話し合わなかった:その仮定は現実的ではない。なぜなら彼を手放したくなくて残留して欲しいギャラクシーとの契約があるし、無数の広告契約があるからだ」とガッリアーニは主張する。レンタルが終われば、「辛く悲しい別れであることを望むよ:つまりそれは彼がとても多くのことを成し遂げたと、その時に言いたいからね」とロッソネロ副会長は微笑む。実際、カルロ・アンチェロッティはベッカムをカンピオナートで10試合、UEFAカップで2試合起用できる。そしてミラニスタとして、ガッリアーニは楽観的だ:「ベッカムは俳優をしに、ここへやって来るわけではない。サッカーをプレイしに来るのだ。そしてそれを彼も良くわかっている」。

カペッロの助力 代表に召集する心づもりがあるため、ベッカムにこの解決策をアドバイスしたというファビオ・カペッロのおかげがあったのは、この指令に関して偶然ではない。そしてイングランドスターは2010年ワールドカップでプレイしようとしている。それは馬鹿げたことではない。そして、もしこれが融通のきくレンタルになることができれば:2010年の年初にもこれを繰り返すことができるだろう。実際にUSAでのロッソネロの遠征を伴った、2クラブ間の技術的協力の合意もあった。

到着の日 ベッカムのミラノ到着はもう数週間以内となっている。もしカペッロが11月19日のドイツとの親善試合に召集したら、次の日にはベッカムはメディカルチェックに訪れることができるだろうし、それに続く数日はスポンサーの一連のイベントに参加するだろう。一方、12月21日のミラン×ウディネーゼ戦でお披露目され、背番号も明かされることだろう。それから29日にはドバイに向けてチームと共に立ち、そこでは冬の準備練習に励み、Emiratoでの唯一の親善試合に参加するだろう。

収益 確かなことは、ベッカムはただでやって来るということだ。そしてミランは給料を払わない。どちらにしても、(ミランとベッカム)共通のスポンサーであるアディダスは、全員にとって、ミランにとっても報酬の多いアイデアを用意している。そしてガッリアーニは「すでにミランのマーケティング部門はただちにベッカムのマーケティング部門といくつかの発案を発展させるべく働いている」と発表した。妻ヴィクトリアもミラノへ行くことを待ちわびている。昨日、アルマーニは来春の(アンダーウエアの)キャンペーンのためにヴィクトリアを選んだと発表したことが、この予測を裏付けている。

CARLO LAUDISA

(Gazzetta dello Sport 08/10/31 第9面)

ミランへの移籍の話はおそらく寝耳に水だったギャラクシー監督Bruce Arenaは「ミランとベッカムには良いかもしれないが、ギャラクシーとMLSにとっては何の利益もないじゃないか」と怒ってましたが、昨日のコメントでは全く反対の歓迎の言葉を発表。この間には、いろいろ大人な事情があったんでしょうねえ。一応、2クラブ間で技術提携を結んだとありましたが。

23日アメリカ側で「MLSがオフシーズンの間、ベッカムがレンタルという形でロッソネリとプレイする交渉が、ミランとギャラクシーとの間で始まった」と発表したのは所属クラブのギャラクシーではなく、アメリカンリーグのコミッショナーのDon Garber。これはMLSの雇用形態が通常のクラブと選手の契約ではなく、(チーム間の格差をなくすために)リーグとの契約になっていることから来てるのかも。wikiによるとMLSは…

選手契約金の高騰を避けるため、新人選手は他のメジャースポーツと同様にドラフト会議で獲得する。また、外国籍選手はリーグ主催団体と一旦契約した上で、各チームの戦力等を見計らって配属先となるチームを決定する独特の方式を採用している。選手の給与は、現在は協会から支払われるシステムになっているが、そのため欧州に比べると水準が低く、著名選手を獲得できない理由のひとつとされている。今後、試験的に協会からの給与のほかに出来高払いとして個人的にクラブからの褒賞を認める約束が出された。

とのことなので、このためにギャラクシー側の発言権が弱いのかもしれません。このへんにミランが『特別な例外』を行なえるスキがあったんじゃないだろか。

ちなみにドバイ冬合宿の間に組まれている親善試合とは、1月4日のハンブルグ戦。これも先日のアルバニアでの親善試合と同様に、Taçi Oilとユニセフの冠大会。

ロッソネリはみんなベッカム移籍に関して好意的なコメントを出す、いつもの優等生っぷりを発揮してますが、おもしろかったコメントを3人ほど。

カカ:(他の選手と同様にベッカムの選手としての偉大さを誉め、うれしいと言った後に)「今のところはレンタルだけど、僕にはこれがミランと彼との関係の始まりのように見えるし、2ヶ月もいたら、ミランに残る決心をしたくなるような素敵な環境かもしれないよ」(AGI 08/10/25)

カラーゼ:(ベッカム移籍のニュースを聞いたミラン更衣室内の様子を尋ねられて)「いいよ、いいよ、みんなオッケー(Bene, bene. Tutto bene)。でもさらにニュースがあるんだ。誰も知らないから、僕がバラしちゃおう:監督としてジョージ・クルーニーが、副官としてブラッド・ピットも来るんだ…」(Gazzetta dello Sport 08/10/26 第8面)

フラミニ:「僕は去年アーセナルにいた時に彼と一緒に練習したことがある。ベッカムはロンドンで2ヶ月練習することを決めたんだ。彼はすごく上品で、シャイでもある。いつもすごく良く練習するし、ミランにとって彼みたいな人物を得ることは大きなことだ。すごくうれしいよ。彼はピッチの中でも外でも良い行ないのプロフェッショナルだ」(Corrire dello Sport.it 08/10/27)

ガリは3月には帰ると言っていますが、その保証も含めた部分でまだ合意が完全ではないと書いてあるのが本当だとしたら、何かしら含みを持たせた合意になるかもしれないし、とにかくどんなビックリな特例があってもおかしくないので、カカのこの妄想(笑)も全くトンデモ話といえないのがメルカートの恐ろしいところだ!

そしてカハのナイスジョークですが、多少『ベッカムベッカムって、そんなに軽薄に騒ぐなよ』っていう揶揄もあるような。副官はトム・クルーズにしておくと完璧なジョークだったかもねw 一緒に練習したフラミニが言うシャイってのは、なかなか興味深いです。

肝心のベッカムの使われ方ですが、アンチェロッティのGazzettaでのインタビューでは中盤のどこでもとのことでしたが、他のインタビューではやはり4-2-3-1の3の部分の右サイド。「本当の意味でのウイングがいなくなって久しい。セルジーニョが最後だった」と語っているので、02/03シーズンから変わらないおなじみの4-3-2-1と4-3-1-2ではないフォーメーションも試す気があるのかもしれません。

最後に、26日付Gazzettaに掲載された、ご本人ベッカムのインタビューを。

ベッカム:「僕はミランだけを望んでいた」

ロサンジェルス発 デイヴィッド・ベッカムがついに語る。すぐ近くにはマンチェスター・ユナイテッドのユニフォームを着た息子のロメオとクルス、たくさんのサッカーボール。

—ベッカム、今日がギャラクシーでの最後の試合ですか?

「最後にはならないよ。アメリカ・サッカーに関する考えは変わらない。たとえこれがMLSのカレンダーだとはいえ、この長い冬の中断はうまく行かないんだ」

—それで、ミランへレンタルで行くことに。

「クラブ(=ミラン)とコンタクトを取った。僕自身が気に入っている唯一のチームだからね:僕はマンチェスター・ユナイテッドとレアル・マドリーにいた。まさに、ミランが僕には欠けていた。そうしたら、彼らは僕の獲得に興味を示してくれた。Ehi、カカ、ロナウジーニョ、セードルフ、それに世界で一番尊敬されているサッカー選手のひとりであるマルディーニとプレイしに行くんだ。それに、あなたたちの国にはサッカーに対するすごい情熱がある。昨晩ここロサンジェルスで起きたエピソードを話そうか」

—話して下さい。

「僕はイタリアンレストランにいたんだが、ウエイター全員インテリスタだった:彼らは最高に高い勘定を払わせようとしたよ」

—アンチェロッティはあなたをどこに置くでしょうか?

「プレイすることは期待していないし、今は個人的コンタクトはない。次の2週間以内にはするよ」

—セリエAのレベルの高さは感じていますか?

「一度もプレイしていないからね、でも恥をかくようなことはないと思うよ。もし良い脚を持っていたら、どこででもやれる」

—ミランにはさらに長く留まれるでしょうか?

「僕はギャラクシーの選手だし、アメリカでの経験を幸せに思っている。僕のチームがちょっとうまくいってなくてもね。でも僕らはすでに改善のために働き出している」

—これからどうなさいますか?

「ちょっと休んで、それからミランへ行く用意をする」

(Gazzetta dello Sport 08/10/26 第9面)

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↑スポンサーのジレットは5年契約で5000万ユーロを払う。
しかしその代償にベッカムはプレゼンの場で頭も剃らなくてはならなかった…との事。

ピッチ上のプレイするベッカムは確かな生身の存在として見えるけど、それ以外のオフではメディア上のイコンであり、ヴァーチャルな存在で、とても実在する人間とは思えなかったので、こうしたインタビューを訳してジョークを知るのがなんだか新鮮です。

思えばバカンスなしで、ぶっつづけで新シーズンに突入するというハードな事をやるわけで、決して若くないのに大丈夫なのか。それから頭のリフレッシュも大切と言われるけど、それよりも大切なのが代表であり、サッカー選手としてのレベルの維持なのか。でも、それだけの情熱がありながら、なんでヨーロッパに留まらなかったんだよ〜と、いまさら言っても詮無いことを思い、インタビューの冒頭の子供たちのユナイテッドユニという描写にグっと来てしまいました。


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2 Responses to “幻のベッカムが実感できるのか”

  1. kazu Says:

    はじめまして。
    いつも更新楽しみにしてます。
    カラーゼのコメントはおそらく「オーシャンズ11」に
    かけてるんだと思いますよー。
    イレブンだし、なかなか上手いんじゃないでしょうか。

  2. nana Says:

    >kazuさん

    なるほどー!そうだったんですかー!
    確かにそれはナイスなジョークだw
    本物の2人は来てくれないだろうから、ミランのクルーニー、ビリーさんと
    ミランのブラピ、ヘルベグが戻ってこないかしら。
    まだDF陣がクライシス!

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